ブックタイトルザイエンス景観・公園施設カタログ1214版

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ザイエンス景観・公園施設カタログ1214版

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ザイエンス景観・公園施設カタログ1214版

4.3保存処理薬剤木材保存処理薬剤は、一般に防腐剤と呼ばれるが、防腐の効果と共に防蟻の効果を併せ持っているものが多い。また、薬剤は処理方法と密接な関係があり、塗布用の薬剤には主として油溶性の薬剤が高濃度で用いられ、加圧注入用には木材中に定着する水溶性の薬剤が主として用いられる。効力の評価は初期の性能だけではなく、風雨に曝され4.4加圧注入処理た後の効力を判定する必要があるので、専門的な知識と様々な評価試験を必要とする。薬剤を選択する場合は、JIS、JASに木材保存剤あるいは保存処理木材として認められているもの、(公財)日本住宅・木材技術センターのAQ(木質建材等認証事業)認証製品、(一社)日本木材保存協会の認定するものを基準にするのが良い。4木材の保存処理屋外で使用される木材の耐久性を高め、最も多く使用されている方法として木材保存剤の加圧注入処理があり、処理費用が安く、処理時間も短く、耐用年数も期待できる。ただし、薬剤を木材中へ圧力をかけて浸み込ませる方法のため、木材中に水分が多い材料では適正な処理が行なえない。したがって、処理時の圧力の管理に加えて、木材の含水率管理を行うことが耐用年数を延ばすためには重要である。加圧注入処理は、薬剤及び処理方法が日本工業規格(JIS)、日本農林規格(JAS)、(公財)日本住宅・木材技術センターのAQ認証制度(優良木質建材等の認証制度)等にて規格・基準が定められており、公的に認められ、効果が高くかつ安全性の高い処理方法と言える。加圧注入処理の代表的なフローシートを下図に示す。〔kg/cm圧力↑↓排気度2〕15129630-0.03-0.06〔Mpa〕-0.091 2 3 45 6 7 8→時間〔hr〕9 1011121:前排気開始1~2:排気度上昇中、2~3:所要最高排気度保持3~4:防腐剤の導入開始(防腐剤が充満したのち排気ポンプ停止)5:加圧開始、5~6:徐々に圧力上昇6~7:所要最高圧力に保持7:加圧停止8~9:防腐剤の排出9:後排気開始9~10:排気度上昇10~11:所要最高排気度に保持11:排気ポンプ停止11~12:常圧復帰1~3前排気3~5缶内液充満5~7加圧7~9加圧停止液排出9~11後排気図4ー1加圧注入フローシート(ベセル法)((公財)日本住宅・木材技術センター、木をまなぶ会、資料より)■ザイエンスの加圧注入保存処理ザイエンスでは、JIS K 1570(木材保存剤)に該当する薬剤「ペンタキュアECO30」、「タナリスCY」を、自社工場においてJIS A 9002(木質材料の加圧式保存処理方法)に従って、加圧注入保存処理を行っています。木材の知識257