ブックタイトルザイエンス景観・公園施設カタログ1214版

概要

ザイエンス景観・公園施設カタログ1214版

木材とともに歩んで90年。その特性を知っているからこそできる木材を長持ちさせる技術があります。木材は鋼材やコンクリートと比べて、夏は熱く、冬は冷たくなりにくい材料です。木材は二酸化炭素の貯蔵庫であり、製造時のエネルギー消費が少ない、環境にやさしい材料です。「良好な景観の形成」「利用者等を癒す」といった木材の良さがあり、これは平成22年10月に施行された「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」にも書かれています。しかし一方で、鋼材製品などと比較して、品質にばらつきがあり、耐久性が劣るという欠点があります。ザイエンスでは90年にわたり、木材の耐久性を高める方法について取り組んできました。その培ってきた技術、実績によって、公園施設の長寿命化に対応した、長く使える木製エクステリアをご提供いたします。1国産杉材、檜材に適切な保存処理を行います。ザイエンスの公園施設、景観施設に使用する木材として、主に国産の杉材、檜材に加圧注入保存処理をしたものを使用します。杉材、檜材は素材のままでは耐久性が高くない材料ですが、薬剤の注入性状が良いため、適切な保存処理を行なうことで、耐久性を高めることができます。加圧注入処理加圧注入処理は、薬剤に浸漬したり、薬剤を塗布したりする方法と異なり、圧力をかけて内部まで薬剤を浸透させる信頼性の高い方法です。ザイエンスでは、自社工場にてJIS A 9002(木質材料の加圧式保存処理方法)に従って、保存処理を行っています。加圧注入用薬剤ザイエンスでは、加圧注入用保存処理薬剤として、JIS K1570(木材保存剤)に規定された「ペンタキュアECO30」「タナリスCY」という2種類の保存処理薬剤を使用しています。ペンタキュアECO30タナリスCY15~20年15~20年●成分は、ヤシ油を原料とするDDAC(AAC)に、アゾール系防腐剤、ネオニコチノイド系防蟻剤を加えた薬剤です。これにより地際部分の防腐効力や防蟻効力が向上しています。●処理材の色調は無着色で素材と風合いが変わりません。●主に公園施設全般に使用されます。●成分は、酸化銅と抗菌剤シプロコナゾールで、有害な重金属を含みません。●処理材は、モスグリーンの落ち着いた色調になります。●主に土木用材全般に使用されています。3~4年杉無処理5~6年杉サンプレザーOGRクリアー塗布10~15年杉ペンタキュアニューBM注入杉タナリスCY注入杉ペンタキュアECO30注入無処理表面処理サンプレザーOGRシリーズペンタキュアニューBM当社従来品加圧注入処理ペンタキュアECO30タナリスCYスギ3~4年5~6年10~15年15~20年ヒノキ5~7年7~9年10~15年15~20年10年後解説その他の樹種は｢木材の一般的性質比較表｣に記載しています。表面処理の効果は表面付近のみなので、耐用年数の延長効果は1~3年です。加圧注入処理では､材内部まで薬剤が浸透するスギ材等は耐用年数が大幅に延びます。さらに表面処理用薬剤を用いたメンテナンスを併用すれば､20年以上の耐用年数が可能です。注:この表は日本での一般的な劣化状況を想定しているので、実際の数値とは異なることがあります。※再塗装を実施しています。※詳細については247ページの「木材・保存処理の知識とザイエンス製品の仕様」を参照ください。006