シロアリの知識

シロアリに加害された木材は強度が大きく低下するため、シロアリは建築物に大きな被害をもたらす害虫といえます。近年、シロアリ被害と建築物の耐震性能との関係性が指摘されており、実際、地震により倒壊した建築物の中にはシロアリ被害を受けていたものが多くあったという報告もあります。ザイエンスは1970年よりシロアリ対策に取り組んでまいりました。その長年の実績から得たシロアリに対する知識や経験をもとに、シロアリ被害に対する予防対策を提供しております。シロアリ被害を防ぐには、シロアリに対する正しい知識と、それを踏まえた対策が必要です。

このページでは、以下について説明します。

1.シロアリについて
2.シロアリ被害の実際
3.新規建物(住宅・非住宅)の予防
4.既存建物の予防
5.シロアリの生育範囲の拡大と住宅の高気密高断熱化

1.シロアリについて

(1)シロアリの生態について

日本国内には多数のシロアリが生息していますが、主要な建築物加害種はイエシロアリ、ヤマトシロアリ、アメリカカンザイシロアリの3種です。シロアリ被害を防ぐにはシロアリについて正しく理解することが重要です。それぞれのシロアリは異なる生息地域や加害習性を持っており、例えば、イエシロアリ、ヤマトシロアリは主に地下に生息しており、主に地中から建物内に侵入します。一方、アメリカカンザイシロアリは乾燥した木材の中で生活しており、家具等に被害を与えることがあります。

シロアリの生態の詳細については こちら をご参照ください。

(2)シロアリとクロアリの見分け方について

シロアリは、決まった時期になると生息範囲を拡大するために羽アリとなり巣を飛び出します。羽アリになると体色が黒色や褐色に近い色に変化するため、クロアリとの区別がつきにくくなります。ここでは、羽アリになったシロアリとクロアリの見分け方をご紹介します。

シロアリ(羽アリ) クロアリ(羽アリ)
シロアリの特徴 見分けるポイント クロアリの特徴
4枚が同じ大きさ 翅(はね)の形 前翅が大きく後翅が小さい
直線的で数珠状 触角 くの字型で棒状
クビレがなく寸胴 胴体 クビレがあり頭部・胸部・腹部に分かれる

見つかった羽アリがシロアリと思われる場合、シロアリ被害が発生している可能性がありますので、すぐに建設業者や住宅メーカーにご相談されることをお勧めします。また、クロアリだと思われた場合でも、判断が難しい場合がありますので、念のため専門家へ相談されることをお薦めします。

シロアリの羽アリ 羽を落としたシロアリの羽アリ クロアリの羽アリ

2.シロアリ被害の実際

日本国内のシロアリ被害は、イエシロアリとヤマトシロアリによるものがほとんどです。これらのシロアリが建物に侵入することで被害が発生しますが、その大部分が地面(地下)からの侵入で、羽アリが飛んできて巣を作るケースはあまりありません。シロアリは人の目に見えない場所を好んで移動する性質があり、早期に発見することは困難です。建物の床下や外壁の蟻道、羽アリの発生がみられた場合、被害が進行している可能性が高いと考えられます。

シロアリ被害の詳細については こちら をご参照ください。

3.新規建物(住宅・非住宅)の予防

建築基準法施行令の第49条には、構造耐力上主要な部分である柱、筋交い及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、シロアリその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならないと定められています。シロアリ被害から建物を守るためには新築時の予防が重要です。近年では、住宅だけでなく、非住宅(中規模・大規模建物)の予防工事も増えてきています。

シロアリ工事の各種工法は こちら をご参照ください。
シロアリ工事のパンフレットは こちら からダウンロードできます。
非住宅(中規模・大規模建物)の工事例は以下をご参照ください。
事例1事例2事例3

4.既存建物の予防

建物の新築時にシロアリ工事を行ったとしても、防蟻薬剤・資材の効果は時間が経つごとに低下します。(公社)日本しろあり対策協会*によれば、継続して予防工事を行わなかった場合、シロアリ被害発生率は年々高くなり、最終的には3軒に1軒の割合でシロアリ被害が発生しています。シロアリ被害から建物を守るためには、継続した予防工事が必要です。
(*シロアリ及び腐朽防除施工の基礎知識 新版(2018年))

シロアリ工事の各種工法は こちら をご参照ください。
シロアリ工事のパンフレットは こちら からダウンロードできます。


5.シロアリの生育範囲の拡大と住宅の高気密高断熱化

森林総合研究所の調査では、ヤマトシロアリの野外生息範囲の北限は北上傾向にあると報告されています。一方、従来シロアリ対策が不要と思われていた北海道においても、シロアリ被害が拡大傾向にあります。北海道の住宅では基礎断熱工法の採用率が高く、住宅の高気密高断熱化が進んでいることが一因と考えられます。住宅の高気密高断熱化がシロアリの生息範囲の拡大に寄与している可能性も考えられます。

詳細はこちら をご参照ください。